アブストラクト(15巻3号:神奈川歯学)

神奈川歯学

Japanese

Title : 生活断髄後の治癒機転に関する生化学的研究 (イヌによる実験)
Subtitle : 神奈川歯科大学大学院歯学研究科博士論文内容および審査の要旨
Authors : 金子博嗣
Authors(kana) : かねこひろつぐ
Organization :
Journal : 神奈川歯学
Volume : 15
Number : 3
Page : 508-509
Year/Month : 1980 / 12
Article : 報告
Publisher : 神奈川歯科大学学会
Abstract : 「論文内容の要旨」 生活断髄後の歯髄創傷治癒に関する研究, とくに水酸化カルシウムを応用した場合の病理組織学的検索に関しては極めて多くの論文が発表されている. しかしながら生化学的方法を用いて断髄後の歯髄の動態を経時的に観察した報告はほとんどみられない. 本研究では水酸化カルシウムを用いた断髄後の歯髄組織における創傷治癒機転を, 組織の可溶性蛋白レベルにおける変動としてとらえることを目的とした. すなわち, 雑種成犬28頭の168歯について生活断髄法を施した. その後, 1日~28日経過時の歯髄を縦に切半し, 一つは病理組織学的検索を行ない, 他はDisc Tissue Electrophoresisによる生化学的検討を加えた. このような病理組織学的所見に裏付けされた生化学的研究という新しい企画による実験の結果, 以下のような結論を得た. 1. 病理組織学的には従来の多くの報告とほぼ一致する所見が得られた. すなわち術後5日経過すると, 断髄後1日経過例にみられた炎症が消退する傾向を示し, 術後7日経過例では, 壊死層直下に大型骰子状細胞の出現がみられた.
Practice : 歯科学
Keywords :