アブストラクト(18巻3号:神奈川歯学)

神奈川歯学

Japanese

Title : 低濃度フッ化物含有飲料水の骨に与える影響について
Subtitle : 神奈川歯科大学大学院歯学研究科博士論文内容および審査の要旨
Authors : 浅井康年
Authors(kana) : あさいやすとし
Organization :
Journal : 神奈川歯学
Volume : 18
Number : 3
Page : 367-368
Year/Month : 1983 / 12
Article : 報告
Publisher : 神奈川歯科大学学会
Abstract : 「論文内容の要旨」 飲料水中に含まれるフッ素(F)濃度が中程度くらいだと(4~8ppm), 骨多孔症の有病率が低くなる. しかし, う蝕予防量の1ppm前後でも同じような作用が期待できるかどうかは明らかでない. ところが, 骨ミネラル含有量を鋭敏に判別できるdirect photon beam absorptiometryによると, 1ppmF飲料水地区の成人(25~74歳)の骨ミネラル含有量は, 対照地区のそれとくらべ, 一貫して高値を示すという. そこで, ラットを用い, 低F飼料(0.07ppmF)飼育下で, 比較的長期間(105日), F濃度0.25~3ppmの飲料水を自由に飲用させ(対照群は蒸留水), 微量のFが骨にどのような影響を及ぼすかを検討してみた. 飲料水から摂取したFの排泄動向からすると, 摂取Fの利用効率は非常に高く, 70~80%のFが体内に残留している. しかも, 尿中Ca, Pの排泄動向や血清Caの動向は安定しており, 血清F濃度は対照群, 実験群を問わず, 各群とも0.02~0.04ppmと著明な恒常性を示した.
Practice : 歯科学
Keywords :