アブストラクト(19巻1号:神奈川歯学)

神奈川歯学

Japanese

Title : 顎骨骨折線上歯の処置について
Subtitle : 神奈川歯科大学大学院歯学研究科博士論文内容および審査の要旨
Authors : 鎌田仁
Authors(kana) : かまたひとし
Organization : 神奈川歯科大学口腔外科学教室
Journal : 神奈川歯学
Volume : 19
Number : 1
Page : 72-73
Year/Month : 1984 / 6
Article : 報告
Publisher : 神奈川歯科大学学会
Abstract : 「論文内容の要旨」 顎骨骨折線上の歯 (以下線上歯と略す) に対する処置は従来, 線上歯は2次感染による骨髄炎などのために骨性癒合障害をきたす恐れがあるということで, 抜歯が原則とされてきた. しかし, 線上歯が保存できた上で骨折が治療されるならば, その後の形態, 機能回復の上で大きな意義をもつものと考える. 著者は線上歯を有する顎骨症例に対して, 歯髄処置を加えることなく保存した下顎骨骨折78症例, 106歯について臨床的検討を加え, さらに線上歯の保存条件を見出すための動物実験を行い, 次のような結果を得た. 線上歯の抜歯条件として, 1) 歯周部の損傷が複雑, 開放状態のもの, 2) 受傷以前から高度に進行した辺縁性歯周疾患をもっている歯, 3) 高度の齲歯, 4) 埋伏歯, 5) 副鼻腔の存在と, 骨の非薄なために歯周部が複雑, 開放状態になる傾向がつよい上顎骨骨折の五つとし, これ以外の状態の線上歯保存について検討を行った. 臨床例の観察期間は平均3年, 最長6年10ヵ月である.
Practice : 歯科学
Keywords :