アブストラクト(19巻3号:神奈川歯学)

神奈川歯学

Japanese

Title : 唾石症における唾液成分の病態生化学的研究 - 特に石灰化抑制因子を中心として -
Subtitle : 神奈川歯科大学大学院歯学研究科博士論文内容および審査の要旨
Authors : 小林晋一郎
Authors(kana) : こばやししんいちろう
Organization :
Journal : 神奈川歯学
Volume : 19
Number : 3
Page : 305-306
Year/Month : 1984 / 12
Article : 報告
Publisher : 神奈川歯科大学学会
Abstract : 「論文内容の要旨」 唾石症と唾液成分との関係を調べるため, 患者19人 (リコール14人, 再発1人, 反対側発症1人, 新患3人) の患側および健側唾液と正常人61人の唾液について, 石灰化抑制因子として作用するPPi, およびMgを中心に, Alpase, Ca, Pi, total proteinの各成分値を測定し, 比較, 検討を試みた. 1. 正常人唾液について1) 顎下腺唾液では, 石灰化抑制物質であるPPiとMgが耳下腺唾液より有意に低く, 逆にPPi分解酵素であるAl-paseは高値を示す傾向がみられた. これは唾石発生の頻度が, 耳下腺よりもはるかに顎下腺で高いという臨床統計的観察結果とし致しており, 石灰化抑制物質の減少が唾石発生の素因として存在する可能性が示唆された. 2) 顎下腺唾液の各物質の年代差をみると, PPi, Ca, Piでは加齢とともに増加する傾向がみられ, Mg, total protein, Al-paseでは20~40歳代において他の年代よりもやや低値を示す傾向がみられた.
Practice : 歯科学
Keywords :