アブストラクト(21巻1号:神奈川歯学)

神奈川歯学

Japanese

Title : 歯の奇形の組織学的研究 I 前歯部癒合歯の発現機構の考察 II 過剰歯根の発現機構の考察 III いわゆる癒合歯の発現機構の考察
Subtitle : 神奈川歯科大学大学院歯学研究科博士論文内容および審査の要旨
Authors : 坪田不二雄
Authors(kana) : つぼたふじお
Organization : 神奈川歯科大学口腔組織学教室
Journal : 神奈川歯学
Volume : 21
Number : 1
Page : 122-123
Year/Month : 1986 / 6
Article : 報告
Publisher : 神奈川歯科大学学会
Abstract : 「論文内容の要旨」「I. 前歯部癒合歯の発現機構の考察」乳前歯の癒合歯16例を研磨切片として組織学的に観察した. 歯の奇形発現は発生中の器官原基の一部崩壊によって矮小歯, 癒合歯となり, その崩壊が広範囲に及ぶときは欠如歯になるが, 重複歯や過剰歯になる場合は, その崩壊をなす比較的弱い病変性が歯胚の発生初期に生じることが必要である. 前歯部の双生歯は1個の正常歯胚が隣接した過剰歯胚と結合したものという学説が広く支持されているが, 発生中の単一歯胚が不完全に分かれたものであろう. その発現機構は癒合双胎が発生中の双生児の癒合したものではなくて, 一部の学者が指摘しているように単一の人胚が不完全に分離した不完全分離型一卵生双胎と同じであろう. 発生時期に開きがある乳側切歯と乳犬歯の癒合が並列状を示すことは, 歯胚の歯頸付近と歯冠頂付近が癒合すると, 両者が歩みよって並列状になった後, その後の発生が進むことを示唆している.
Practice : 歯科学
Keywords :