アブストラクト(21巻3号:神奈川歯学)

神奈川歯学

Japanese

Title : 歯の移動時における歯根膜血管網および歯槽骨の変化について
Subtitle : 神奈川歯科大学大学院歯学研究科博士論文内容および審査の要旨
Authors : 松尾雅斗
Authors(kana) : まつおまさと
Organization :
Journal : 神奈川歯学
Volume : 21
Number : 3
Page : 419-420
Year/Month : 1986 / 12
Article : 報告
Publisher : 神奈川歯科大学学会
Abstract : 「論文内容の要旨」歯根膜は歯と歯槽骨の間に介在し咬合圧に対する歯の支持や歯槽骨の保護などの機能を司っている. その血管網は歯根膜組織や歯槽骨への栄養補給, 咬合圧の緩衝作用を行っていると考えられている. 歯に加えられた矯正力は歯根膜のみならず歯周組織にも大きな環境の変化を起す. 本研究では歯の移動時の骨の改築と血管との関係について血管鋳型標本を用いて走査型電子顕微鏡で立体的に観察した. また観察の補助として墨汁注入切片等で組織学的観察も行った. 実験には歯牙年齢が一定の雑成犬を用い, 下顎第二前臼歯及び第三前臼歯を近心方向へ歯体移動させた. 矯正力は片側に150g, 他側にはそれより強い矯正力として300gの力を1日, 3日, 7日, 14日, 30日, 60日の間適応させた. (1) 正常歯根膜血管網は歯根側と歯槽骨側の上下二層の構造を有する. これらは歯槽壁のフォルクマン管より侵入した血管より構成される. (2) 移動1日後, 圧迫側には血管鋳型消失部が出現しその歯槽壁には直接性骨吸収像が観察された.
Practice : 歯科学
Keywords :