アブストラクト(24巻1号:神奈川歯学)

神奈川歯学

Japanese

Title : 小児の歯科X線被曝の軽減に関する研究 - 小児口内法撮影時の甲状腺プロテクターの考案 -
Subtitle : 神奈川歯科大学大学院歯学研究科博士論文 内容および審査の要旨
Authors : 重根充
Authors(kana) : しこねみつる
Organization : 神奈川歯科大学小児歯科学教室
Journal : 神奈川歯学
Volume : 24
Number : 1
Page : 238-239
Year/Month : 1989 / 6
Article : 報告
Publisher : 神奈川歯科大学学会
Abstract : 「論文内容の要旨」歯科医療においてX線診査は不可欠な診断法である. とりわけ小児歯科領域では, 対象年齢が低いことから問診や各種理学的診断が困難であり, X線診査に強く依存せざるを得ない. しかし, その取扱い方によっては放射線障害を惹起する可能性があり, X線を含む放射線による利害は常に表裏一体の関係にある. また, 特に小児は放射線感受性が高く, 成人よりも被曝に対して危険性が高い. 当教室の調査(1982年)では, 小児口内法(全顎6枚法)撮影時に, 甲状腺部や水晶体部に極めて高い値の被曝線量が測定されている. 本研究では, 白血病発生の原因となる赤色骨髄被曝よりも放射線による癌誘発に関する感受性が高いといわれる甲状腺に注目し, 未成熟な小児の甲状腺部に対する歯科X線撮影時の被曝線量を軽減させる具体的な防護策を検討することを目的とした. まず, 既報の基礎実験において, X線防護用鉛材料の遮蔽能力を実験的に確認し, 次いで, 現在臨床で用いられている数種のネック付プロテクターについて検討を加え, それらの結果を基に, 新しく3~4歳児用甲状腺プロテクターと5~8歳児用甲状腺プロテクターの2種類を考案した.
Practice : 歯科学
Keywords :