アブストラクト(25巻3号:神奈川歯学)

神奈川歯学

Japanese

Title : 完成歯再植後の治癒過程に関する実験的研究 -歯根膜血管網の形態学的変化について-
Subtitle : 神奈川歯科大学大学院歯学研究科博士論文内容および審査の要旨
Authors : 圓谷由利
Authors(kana) : つぶらやゆり
Organization : 神奈川歯科大学大学院歯学研究科口腔解剖学第I講座
Journal : 神奈川歯学
Volume : 25
Number : 3
Page : 375-377
Year/Month : 1990 / 12
Article : 報告
Publisher : 神奈川歯科大学学会
Abstract : 「論文内容の要旨」 歯の再植を行った場合, 最も重要な変化は歯周組織に起こる治癒過程である. 再植歯の運命は歯根膜の状態に大きく影響され, 正常な歯根膜による生着, 歯槽骨との癒着, 又は吸収による脱落のいずれかであると言われている. そこで, 再植後の歯根膜組織の修復に最も重要な役割を演ずる血管系に着目し, その形態学的変化と周囲硬組織の多様な改造現象との関係について, 合成樹脂注入血管鋳型法と走査型電顕を用いて立体的な検索を行った. 実験にはイヌの根完成下顎第一前臼歯を被検歯に選び再植術を試み, 以下の結果を得た. 術後4日では, 既存血管からの血管芽とそれ同志の吻合により歯槽壁の下2/3に新生毛細血管網が認められたが, その走行はきわめて不規則なものであった. 抜歯時に, 直接歯根膜が傷害された歯頸部付近では新生血管が認められず, 歯根膜血管の新生過程においては残存歯根膜の存在が重要であることが示唆された.
Practice : 歯科学
Keywords :