アブストラクト(26巻1号:神奈川歯学)

神奈川歯学

Japanese

Title : アミノ酸ラセミ化法による歯からの年齢推定に関する研究 - Asp, GulおよびAlaの比較 -
Subtitle : 神奈川歯科大学大学院歯学研究科博士論文 内容および審査の要旨
Authors : 菅野均
Authors(kana) : すげのひとし
Organization : 神奈川歯科大学法医学教室
Journal : 神奈川歯学
Volume : 26
Number : 1
Page : 83-84
Year/Month : 1991 / 6
Article : 報告
Publisher : 神奈川歯科大学学会
Abstract : 「論文内容の要旨」 歯は, 腐乱死体や白骨死体など個人識別上困難な身元不明者の確認には欠かせない重要な資料の1つである. また, 鑑定や研究の検査の中で, 年齢推定を行うための対象としては, 歯が最も密接に関連をもっている. 一方, 生体組織中の蛋白質は, 新陳代謝により絶えず分解され, 排泄されている. このため, 蛋白質構成アミノ酸のほとんどはL型のアミノ酸で占められているが, 代謝回転のおそい骨, 歯, 水晶体および脳などでは, D型のアミノ酸が蓄積され, 加齢に伴い増加する傾向がみられる. 1976年, Helfman and Badaは, アミノ酸のラセミ化反応を利用する歯(象牙質)からの年齢推定法(アミノ酸ラセミ化法)を見いだした. これは, 歯の象牙質中のD-アスパラギン酸(Asp)が, 加齢に伴いほぼ規則的に増加する(r=0.979)現象をとらえたものである. 当教室が行った一連の基礎実験から歯の縦断切片の象牙質全体を用いると, 良好な結果(r=0.991)が得られ, 実際の身元不明死体の歯からの年齢鑑定にも応用している.
Practice : 歯科学
Keywords :