アブストラクト(28巻1号:神奈川歯学)

神奈川歯学

Japanese

Title : Effect of Potassium Gluconate on Potassium Transport in Rat Muscle : Its Extension to Aldosterone Excretion
Subtitle : 神奈川歯科大学大学院歯学研究科博士論文内容および審査の要旨
Authors : 久世香澄
Authors(kana) : くせかすみ
Organization : 神奈川歯科大学大学院歯学研究科
Journal : 神奈川歯学
Volume : 28
Number : 1
Page : 106-107
Year/Month : 1993 / 6
Article : 報告
Publisher : 神奈川歯科大学学会
Abstract : 「論文内容の要旨」potassium gluconate(K-GL)の血中K+レベル維持効果が, potassium chloride(KC1)およびpotassium asparate(Asp-K)と比較して強いことは臨床的にも広く認められている. しかし, その機序に関する研究は極めて少なく, 膜輸送モデルとして赤血球膜を用いた報告で, K-GLが解糖系を促進する結果, K+輸送を増大する可能性が示唆されているにすぎない. 本研究はこの仮説をさらに拡張するため, 生体内解糖系の大部分を占める骨格筋を用い, K-GLのK+輸送に対する効果を検討したものである. 用いた骨格筋標本はK+輸送の性格が詳細に確認されているラット長趾伸筋である. 本研究から, K-GLは赤血球膜でみられたと同様に, 骨格筋への能動的K+輸送を解糖系を介して促進することが明確となった. その根拠は, 1) 18時間の4℃インキュベートで生ずる骨格筋K+量の減少は, その後に続く30℃3時間のK塩(KC1, Asp-K, K-GL)とのインキュベートによってほぼ正常レベルにまで回復する, 2) この回復効果はK-GLに最も強く認められる, 3) K-GL以外のK塩(KC1, Asp-K)の効果はglucose依存性である, 4) ouabainは用いた三種のK塩による効果を消失させる, ことなどである.
Practice : 歯科学
Keywords :