アブストラクト(30巻3号:神奈川歯学)

神奈川歯学

Japanese

Title : 歯原性嚢胞の病理発生と歯の発育過程における歯原性上皮に生ずるapoptosisの相関についての免疫組織化学的検討
Subtitle : 神奈川歯科大学大学院歯学研究科博士論文内容および審査の要旨
Authors : 秋山誠
Authors(kana) : あきやままこと
Organization : 神奈川歯科大学大学院歯学研究科口腔外科学第I講座
Journal : 神奈川歯学
Volume : 30
Number : 3
Page : 330-332
Year/Month : 1995 / 12
Article : 報告
Publisher : 神奈川歯科大学学会
Abstract : 「論文内容要旨」 生理的細胞死の一つと考えられるアポトーシス(apoptosis)は個体発生の過程で不必要となった細胞に生じる必然的な細胞死として生物学的な領域で知られており, 現在は個体発生における正常な形態形成に関与するばかりでなく, 成熟個体においても種々の臓器における細胞の交代など基本的な生命現象に重要な生理的役割を果たしていると考えられている. 最近では, 胸腺細胞のトレランスを誘導する機構, 放射線や一部の抗癌剤による悪性腫瘍細胞の細胞死, あるいはHIV感染リンパ球にapoptosisが発現することが示され注目を集めている. そこで本研究では, 歯の形成に関与した歯堤上皮やエナメル上皮, Hertwig上皮鞘の生理的消失にapoptosisが関与し, 種々のヒト歯原性嚢胞の成因となる歯原性上皮成分の顎骨内残存がapoptosisの発現異常によるものとの仮説に基づき, ヒト胎児エナメル器, Mallassezの上皮遺残およびヒト歯根肉芽腫, 歯根嚢胞, 歯原性角化嚢胞についてapoptosis関連抗原であるLey抗原の発現とTUNEL法によるDNA fragmentationの証明をapoptosisの指標として, また, 増殖細胞核抗原であるPCNAおよびMIB-1(Ki-67)の発現を免疫組織化学的に検索し, 嚢胞の発現における歯原性上皮の増殖と細胞死との相関について検討した.
Practice : 歯科学
Keywords :