アブストラクト(30巻4号:神奈川歯学)

神奈川歯学

Japanese

Title : セッション3. 高齢化社会における歯科保健・医療 はじめに
Subtitle : 神奈川歯科大学学会三十周年記念総会
Authors : 飯塚喜一
Authors(kana) :
Organization : 神奈川歯科大学学会
Journal : 神奈川歯学
Volume : 30
Number : 4
Page : 480-480
Year/Month : 1996 / 3
Article : 報告
Publisher : 神奈川歯科大学学会
Abstract : このセッションは高齢化社会における歯科保健・医療について, わが国なりのあり方を, 今後の歯科医師の需給面, 歯科医療費, 国民所得, 望まれる歯科医師像, 歯科医師養成面など, それぞれの仕組の面から考察しようとしたものである. お願いしたスピーカー(シンポジスト)は2人で, まず日本大学松戸歯学部の森本基教授に「現状と問題点」というタイトルで, また東京歯科大学の宮武光吉教授には「将来への展望」というタイトルでお話をお願いした. お二人ともそれぞれが, 現状を分析して問題点をとりあげ, 将来への展望に触れられている. 森本教授はわが国の人口構造を導入部として話を進められ, わが国の歯科保健医療システムを, 国際協力研究で得られたわが国(山梨県)での対応状況をニュージーランド, ポーランド, ドイツ, アメリカと比較しながら評価し, いくつかの問題点はあるものの, 国際的に見て, わが国のそれが決して劣っているものではないことを指摘された. そして, 新しい時代に求められる歯科医師像と歯科医師養成のあり方に関するWHOの考え方を紹介され, わが国の歯学教育のあり方を至急検討すべきことを力説された. 次いで宮武教授は, 将来の歯科医師の需給関係を導入部として話に入られ, 歯科医療費と国民所得・歯科医師数との関係を分析され, 将来の歯科医師の数ならびに性別・年齢別構成の変化の予測から, 歯科医師需給の将来予測が今後とも引き続き行われる必要性があることを力説された. そして, 望まれる歯科医師像の観点から, 卒直後の臨床研修の必要性を強調された. いずれも興味ある内容であり, 会場では多くの質問や意見が出され, 時間がやや足りなかった点が悔まれるセッションであった.
Practice : 歯科学
Keywords :