アブストラクト(38巻1号:神奈川歯学)

神奈川歯学

Japanese

Title : 歯科材料成分の生体に及ぼす影響‐妊娠期,授乳期および幼弱期投与での性ホルモン合成に関する研究‐
Subtitle :
Authors : 齋藤大輔
Authors(kana) :
Organization : 神奈川歯科大学歯科保存学講座
Journal : 神奈川歯学
Volume : 38
Number : 1
Page : 38-48
Year/Month : 2003 / 3
Article : 報告
Publisher : 神奈川歯科大学学会
Abstract : 外因性内分泌攪乱化学物質(endocrine disrupting chemicals, EDCs)は体内に取り込まれると, 体内に本来存在している内因性のホルモンと同じ様な作用を示し, その働きを阻害する物質である. これは, いわゆる"環境ホルモン"と言う名で一般的に知られている. EDCsは性分化異常をもたらし, 雌の雄性化あるいは雄の雌性化を発現し, 性ステロイドホルモン分泌異常, 生殖異常, 個体数の減少, 甲状腺異常, 免疫機能の低下といった一連の障害を引き起こす1, 2). このなかでも精子数の減少3, 4)や, 精巣癌発生, 停留睾丸, 尿道下裂5)など, 雄への影響が特に注目されている. これはEDCsが, エストロゲンレセプター(ER)と結合し, 女性ホルモン様作用をする結果, 上記のような障害を引き起こすとされているが, この生体内の内分泌系の攪乱がいかなるメカニズムによるかについては統一した見解は得られていない. 現在, EDCsとして疑われている物質は約70種類ある.
Practice : 歯科学
Keywords : ビスフェノールA, テストステロン, エストラジオール17β