アブストラクト(39巻1号:神奈川歯学)

神奈川歯学

Japanese

Title : 仰臥位可動型パノラマエックス線撮影装置を用いた死後パノラマエックス線撮影による開口困難な高度焼損死体の身元確認について
Subtitle : 歯学最近の話題
Authors : 山口崇, 山田良広, 山本伊佐夫, 大平寛, 西崎靖仁, 大石俊一, 高田秀, 飯田淳一
Authors(kana) :
Organization : 神奈川歯科大学社会医歯学系社会歯科学講座法医学分野
Journal : 神奈川歯学
Volume : 39
Number : 1
Page : 30-33
Year/Month : 2004 / 3
Article : 報告
Publisher : 神奈川歯科大学学会
Abstract : 法医鑑定実務において歯科医師は, 火災による死者, 特に高度焼損死体の身元確認を行う機会が多い. 遺体の多くは事故, 自殺等により発生するが, ときには焼殺や身元隠蔽の目的で遺体を焼却する例もみられる. これらの遺体を迅速かつ正確に身元確認することは, 社会的に極めて重要である. しかし高度焼損死体のなかには, 開口困難あるいは残存歯の歯冠部焼失等により, 視診による死後の歯科所見採取, あるいは携帯用エックス線撮影装置を用いた口内法によるエックス線撮影(デンタルエックス線撮影)に苦慮する事例1, 2)が存在する. 本論文では, 当教室が経験した開口が困難な高度焼損焼死体の身元確認において, 仰臥位可動型パノラマエックス線撮影装置を用いて遺体よりパノラマエックス線写真を撮影することは, 歯科所見による身元確認作業を迅速かつ正確に行うにあたり極めて有効であったので報告する. 高度焼死体の身元確認における歯科医師の役割 高度焼損死体は, 火災による高熱のため, 皮膚が壊死あるいは炭化, さらには皮膚の焼失により筋肉や諸臓器が露出しており, 顔貌や身体的特徴等の外観から身元確認することは極めて困難である.
Practice : 歯科学
Keywords : 身元確認, 高度焼損死体, パノラマエックス線写真