アブストラクト(39巻2/3号:神奈川歯学)

神奈川歯学

Japanese

Title : 揮発性吸入麻酔薬が心筋虚血再灌流障害に及ぼす影響について
Subtitle :
Authors : 古屋宗孝, 竹之下裕子, 西田尚史, 國松輝仁, 有坂博史, 吉田和市
Authors(kana) :
Organization : 神奈川歯科大学生体管理医学麻酔科学
Journal : 神奈川歯学
Volume : 39
Number : 2/3
Page : 70-75
Year/Month : 2004 / 9
Article : 報告
Publisher : 神奈川歯科大学学会
Abstract : 虚血性心疾患とは, 心筋での酸素の需要と供給のバランスが崩れ, そのために心筋障害が起きた状態である(図1). その要因は(1)冠血流量の減少, (2)酸素運搬能の傷害, (3)心筋酸素需要の増加が考えられる1). 主に心停止, 狭心症, 心筋梗塞, 心筋虚血による心不全, 不整脈が含まれ, 特に重要なのは狭心症, 心筋梗塞である2). また, 虚血性心疾患は現在, 我が国において, 癌に続き, 死亡原因の第2位を占めている. これは, 食生活の欧米化や, 喫煙, 運動不足, 社会的ストレスの増加によるものと考えられ, 年々発病率は増加し, 若年発症を引き起こしている1). 当科においても, 虚血性心疾患を有する患者の全身麻酔症例の増加が見受けられる. そこで, 我々は, 現在臨床において頻用されている揮発性吸入麻酔薬であるセボフルランの投与方法および時期が, 循環動態, 心筋梗塞量にいかなる影響を及ぼすかをin vivoウサギ心筋虚血再灌流モデルを用い, 梗塞量/危険域(infarct size/area at risk)を指標にして検討を行っている.
Practice : 歯科学
Keywords : 心筋虚血再灌流障害, 揮発性吸入麻酔薬, ischemic preconditioning