アブストラクト(42巻1号:神奈川歯学)

神奈川歯学

Japanese

Title : 喫煙の歯周疾患に及ぼす影響とその予防に関する検討
Subtitle : 学位申請論文
Authors : 鈴木幸江
Authors(kana) :
Organization : 湘南短期大学 歯科衛生学科
Journal : 神奈川歯学
Volume : 42
Number : 1
Page : 42-54
Year/Month : 2007 / 6
Article : 報告
Publisher : 神奈川歯科大学学会
Abstract : 「緒言」歯周疾患は, 歯周組織に生じた様々な病変の総称で, いくつかの特異的な細菌と宿主との相互作用によって発生する多因子性の疾患である. 歯周疾患のリスクファクターは, 宿主要因と遺伝子要因および環境要因に分類される. 宿主要因には, 糖尿病, 骨粗しょう症などがあり, 遺伝的要因としては, 遺伝性疾患や染色体異常疾患が挙げられている. 一方, 環境要因は宿主要因と密接に関連する喫煙, 加齢, ストレスなどとの関係が報告されている1~6). なかでも喫煙との関係が多くの研究者によって報告され, 1970年代には口腔清掃の不良な喫煙者に重度の歯周疾患患者が多く認められたと報告されている7). 近年では, Bergstromら8)は, 210名の歯科衛生士を対象に調査した結果, 喫煙者は非喫煙者に比べて歯周疾患の進行が重症であるが, 口腔衛生状況は非喫煙者と同等であったと報告している. また, Horningら9)は1,783名の米国陸軍軍人の歯周疾患の進行を調査した結果, 喫煙者は非喫煙者に比べて, 中等度および重度の歯周疾患に有意に高く罹患していて, 喫煙のオッズ比は1.80であったと報告している.
Practice : 歯科学
Keywords : 歯周疾患, 喫煙, ニコチン, サイトカイン