アブストラクト（44巻2号：神奈川歯学）

神奈川歯学

Japanese

Title　： 全身麻酔後覚醒遅延を引き起こした甲状腺機能低下症患者の1例
Subtitle　： 症例
Authors　： 小林正和, 有坂博史, 今泉うの, 買原玲子, 桜庭茂樹, 古屋宗孝, 吉田和市
Authors（kana）　：
Organization　： 神奈川歯科大学生体管理医学講座麻酔科学分野
Journal　： 神奈川歯学
Volume　： 44
Number　： 2
Page　： 133-135
Year/Month　： 2009 / 12
Article　： 報告
Publisher　： 神奈川歯科大学学会
Abstract　： 「緒言」 甲状腺機能低下症は覚醒遅延を引き起こす原因の1つに挙げられる. 今回, 甲状腺摘出術後, 甲状腺機能低下症に罹患し, 術前検査において遊離トリヨードサイロニン(FT3), 遊離サイロキシン(FT4)及び甲状腺刺激ホルモン(TSH)は, コントロールされていたにも関わらず, 覚醒遅延が生じた全身麻酔症例を経験したので報告する. 「1. 症例」 患者:71歳, 女性, 身長154.5cm, 体重45.5kg 下顎両側臼歯部欠損に対して, インプラント埋入及び骨再生誘導法が全身麻酔下に予定された. 既往歴として, 44歳時にバセドウ病と診断され, 甲状腺摘出術を受けた. 62歳時に甲状腺機能低下症と診断され, 以来T4製剤(チラーヂンS(R))を投与され甲状腺機能は良好にコントロールされていた. 今回, 1ヵ月前の術前検査において甲状腺刺激ホルモンthyroid stimulating hormone(TSH)は2.02μU・ml-1(正常値0.38～3.64μU・ml-1), 遊離トリヨードサイロニンfree trioidothyronine(FT3)は2.9ng・dl-1(正常値2.2～4.1ng・dl-1), 遊離サイロキシンfree thyroxine(FT4)は1.57μg・dl-1(正常値0.95～1.74μg・dl-1)と正常範囲にコントロールされており, 内分泌検査において異常は認められなかった.
Practice　： 歯科学
Keywords　： 全身麻酔, 甲状腺機能低下症, 覚醒遅延

English

Title　： Delayed Emergence in a Hypothyroid Patient from General Anesthesia
Subtitle　：
Authors　： Masakazu KOBAYASHI, Hirofumi ARISAKA, Uno IMAIZUMI, Reiko KAIHARA, Shigeki SAKURABA, Munetaka FURUYA, Kazuichi YOSHIDA
Authors（kana）　：
Organization　： Department of Clinical Care Medicine, Division of Anesthesiology, Kanagawa Dental College
Journal　： Kanagawa Shigaku
Volume　： 44
Number　： 2
Page　： 133-135
Year/Month　： 2009 / 12
Article　： Report
Publisher　： Kanagawa Odontological Society
Abstract　： We report the delayed emergence in a hypothyroid patient from general anesthesia. Ideal preoperative management of hypothyroidism consists of restoring normal thyroid status. In our case, the substitution therapy for thyroid hormone was performed before the operation. Free T3 level, free T4 level and TSH level were kept within normal range. However, emergence was delayed for about four hours after extubation.
Practice　： Dentistry
Keywords　：