アブストラクト(46巻2号:神奈川歯学)

神奈川歯学

Japanese

Title : 中性電解水の抗菌効果および歯科臨床への応用
Subtitle : 神奈川歯科大学大学院歯学研究科博士論文内容および審査の要旨
Authors : 大川公子
Authors(kana) : おおかわきみこ
Organization : 神奈川歯科大学大学院歯学研究科
Journal : 神奈川歯学
Volume : 46
Number : 2
Page : 206-207
Year/Month : 2011 / 12
Article : 報告
Publisher : 神奈川歯科大学学会
Abstract : 【論文内容要旨】 水道水を電気分解して得られる強酸性電解水や弱酸性電解水が注目され, 従来の殺菌薬や消毒薬の代替として歯科領域においても強酸性電解水についての報告は多数存在する. 本研究では, 添加剤を加えることなく水道水のみを使用して簡便に製造できる中性電解水について, 口腔内細菌を含む9菌種(S.mutans, L.casei, A.viscosus, P.gingivalis, F.nucleatum, P.nigrescens, S.aureus, C.albicans, E.coli)および唾液細菌に対する抗菌効果について検討した. また, 金銀パラジウム合金(Pd合金), 銀合金(Ag合金)に対する腐食性および残留塩素濃度の持続性についても検討を加えた. 細菌に対する殺菌効果は, 中性電解水を60秒間作用させることにより残留塩素濃度5ppm以上の濃度で供試した全ての細菌の増殖を抑制した. 特に, P.gingivalisを含むグラム陰性菌に対しては残留塩素濃度1ppm濃度でも生菌は認められず, 中性電解水は強い殺菌作用を有し, 唾液細菌に対しても20ppm濃度の中性電解水を60秒間作用させることで生菌が認められず, 唾液とともに存在する細菌にも殺菌効果が確認された.
Practice : 歯科学
Keywords :